進まなかった夜の、その後



朝の光は、昨夜の静けさをそのまま残していた。
何かが変わったわけでもないのに、
何も起きなかったはずの気持ちが、まだ続いている気がした。


大きな変化はない。
それでも、胸の奥に残っていた緊張が、ほんの少しだけほどけていた。


「普通ならこうする」という考えが、今日はうるさくなかった。
進まなかった自分を、無理に正当化しなくてよかった。


急がなかったのは、勇気がなかったからじゃない。
勢いよりも、大事にしたい感覚があっただけだ。


夜は一晩で終わるけれど、感情はそうじゃない。
あの時間が、今日の選び方に影響している。


進まなかったことが、何も生まなかったわけじゃない。
その後に残ったものも、ちゃんと意味があると思えた。

この話は、あの夜の続きだった。
夜そのものについては、ここに書いている。

→ その一歩を、ずっと待っていた夜